【資料作成のコツ】コンサルが実践する資料作成の生産性を上げる方法を公開!

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新人コンサルタント時代に叩き込まれ、自分でも書籍を使いながら勉強をした資料作成。

コンサルタントのみならず、日本のビジネスパーソンが資料作成のコツを掴み、資料作成スキルを向上させることが生産性とイノベーションに繋がると信じて、これまで学んできたコツを公開します!

資料作成のコツまとめ!

  • ゴールとストーリーラインが起点
  • メッセージありきでボディを考える
  • パワーポイント起動の前に手書きスケッチ

「一番最初にパワーポイントを起動」これは絶対に最初にしないでください。

目次

資料作成のコツを掴むと得られる効用

スライドイメージ
スライドイメージ

どこのファームでも新人コンサルタントが徹底的に鍛えられるスキルに「資料作成」があります。

コンサルタントという職業は、元々はアドバイザリーサービスです。

なのでアドバイザリーサービスの成果物・納品物である報告書・レポートのため、コンサルタントには資料作成のスキルが求められてきました。

近年はコンサルティングファームの提供価値が実行支援にシフトしていることもありますが、ビジネス推進において資料を通じたコミュニケーションは変わらず重要な位置付けにいます。

先の読めない時代には「組織・チームの多様性」と「柔軟な企画・開発」が必要です。

型が決まっていないビジネス推進において関係者をリードするには、ビジョンやメッセージ、その根拠としてのロジックやパッションを資料に落とすことが必要になります。

これはコンサルタントという職業に限ることではなく、ビジネスパーソンであれば必要なポータブルスキルになります。

日本のビジネスパーソンが資料作成スキルを底上げすることで、関係者を巻き込むことができる資料を、早くわかりやすく作りあげる。

自身の考えを表現する術を身に着けると、人間は不思議なもので、自分の考えを発信したくなる人も増えるでしょう。

人材が増えることで組織に刺激を与え、イノベーションや相互理解に繋がることを狙っています。

以上が資料作成のコツやノウハウ公開にかける想いです。

次にお伝えしたいのは作成する資料で目指すべきレベル感・特徴についてです。

「使える」資料の3大特徴

  • 資料が一人歩きしても目的を果たす
  • 読み手が変わっても解釈の余地(誤解)を与えない
  • 一貫性のあるストーリーと理解を促進させる図表を備えている

まずはゴールとストーリーライン設計

ビジネスは目的・ゴールの設定が何よりも大事です。

基本中の基本ですが、ベテランも仕事に慣れると忘れてしまいますよね。

多忙な日々のなか、省エネでタスクを捌いていきたくなるのは当然。

でも、目的・ゴールを意識しないで作業に徹すると、大きな手戻りが起こる可能性もあります。

ドキュメンテーションのコツも同じ話です。

目的・ゴールを定め、そこに至る道としてのストーリーをどのように紡ぎだすのか。

ここがブレると後続作業が全て無に帰す可能性も秘める大事なポイントです。

「目的・ゴール」そして「ストーリーライン」を定めるうえで 5W を意識しましょう。

意識する順番は以下の流れをお勧めしています。

資料作成の目的整理

  1. Why:資料は何のために作るのか
  2. Who:誰に対しての資料なのか
  3. What:何を伝えるのか・どの情報レベル(粒度)で伝えるのか
  4. Where:会議室で投影するのか、オンラインで投影するのか、紙で印刷回付するのか
  5. When:いつまでに必要な資料なのか

まずはWhy です。

「単に事実を報告する資料なのか、意思決定を促す資料なのか、実施に行動・作業をしてもらうための資料なのか」で資料の作り方は大きく変わります。

容器を通したコミュニケーションの先にある目的・ゴールを明確にするため、Why を一番最初に考えるようにしましょう。

Who と What までがストーリーラインを作るうえでの重要な要素になります。

Why を考えることでも目的・ゴールを明確にしたら、コミュニケーション先の相手を定めましょう。

目的・ゴールを達成するうえで必須な相手やフォローをしてくれそう(味方になってくれそう)な相手を考えます。

ドキュメンテーションは手紙と同じで、誰に対しての資料かを明確にすることで紡ぎだされる言葉が変わってくるのです。

次に、コミュニケーションをする相手の立場やスタンス・知識量などを勘案して「伝えるべきこと」を検討しましょう。

ITコンサルタントとして事業企画に関するプロジェクトを例にすると、ビジネス企画の人間に向けた資料では、競合や業界トレンドを踏まえたシェアの変化などの要素を盛り込みます。

システム部の人間に向けた資料では、技術的なトレンドを踏まえた施策案を盛り込みます。

コミュニケーション相手が気にするポイントを踏まえて、理解しやすい要素や巻き込みやすい要素を散りばめることがコツになります。

他人って興味を持たないと、ビックリするくらい資料を読まないものですからね・・・。

「誰に、何を」伝えるかが決まったら、論理的に矛盾のないようにストーリーラインを組み立てていきます。

目次を作り、目次の各章で伝えたいこと(=メッセージ)を書いていくことがストーリーライン構築の基本になります。

最初は「メモ帳で箇条書き」をお勧めします。

パワーポイントを起動するとお絵描きスイッチが入るのが普通です。

その衝動を湧き起こさないためにも、文章を作り上げるアプリケーションであるメモ帳や Word でストーリーラインを構築しましょう。

Where と When は附随的な要素です。

プレゼンで使うのであれば、アニメーションや動画を活用して効果的な表現を考えることも必要です。

紙に印刷して配布するのであれば動的な演出は使えませんよね。

このように表現の違いは生まれますが、大事なのは「目的・ゴールとストーリーライン」という点は変わりません。

むしろそこがズレていたら、表現の世界でどうこうしても意味ありません。

最後に When ですが、これはタスク設計上の話です。

いつまでに資料が必要なのか、レビューのタイミングはいつにするかという話なので詳細は割愛します。

メッセージを練り上げる

スライドイメージ(タイトルとメッセージ)
スライドイメージ(タイトルとメッセージ)

ストーリーラインを「目次とメッセージの一連のセット」と定義します。

ここまでの段階でストーリーラインはできているはずなので、次に行う作業はメッセージを練り上げることです。

目次の各章で伝えたいことを、仮置きで良いので言語化します。

このとき、KISSの法則を意識しましょう。

次にメッセージを練り上げる作業です。

大きく3つのポイントを押さえましょう。

ここは段落ブロックです。文章をここに入力してください。

  1. メッセージを読むだけで全体のストーリーが伝わるか
  2. 全体の流れを通して違和感や矛盾がないか
  3. 一つ一つのメッセージをより端的にシンプルに、わかりやすい表現に変えることができないか

コンサルタントとして資料作成時に意識しているのが「メッセージを読むだけで全体のストーリーが伝わるか」です。

ストーリーラインが目次の各章で伝えたいメッセージの組み合わせだとすると、本来であ ればメッセージを読むだけで伝えたいことが伝わるという形が理想になります。

メッセージをパワーポイントのスライド1枚1枚に書いていくと、「全体の流れを通して違 和感や矛盾がないか」という観点を見失ってしまうことがあります。

もう1つが「一つ一つのメッセージをより端的にシンプルに、わかりやすい表現に変えることができないか」という観点です。

「言うは易く行うは難し」ですが、意識するのとしないのとでは大きな差が生まれます。

例えば「施策案の比較結果は下表の通り」は NG です。

「A案がROI が最もよいため、A案を採用する」であればメッセージが明確ですし、シン プルです。

全体のストーリーラインを通して矛盾があるかもチェックしやすくなります。

「手書きで紙芝居作成」をしてから「パワーポイント起動」

スライドイメージ(ボディ)
スライドイメージ(ボディ)

メッセージが定まったら、メッセージを補強する図表を考えましょう。

この図表を「ボディ」と呼びます。

「A案がROI が最もよいため、A案を採用する」 というメッセージを例に考えてみましょう。

上記のメッセージであれば、A案とB案をROIで比較した表をメッセージを支えるボディとして記載することが良さそうですよね。

コンサルタントが資料を作成するとき、このようにメッセージを支えるボディは何が適しているかを手書きでラフスケッチをします。

紙芝居を作るイメージですね。

ストーリーラインにおけるメッセージと、メッセージを支えるボディを手書きで作り、ときには順番を入れ替えたりして納得のいく紙芝居が出来上がってからパワーポイントを起動させます。

「資料を作ろう!」とパワーポイントを真っ先に立ち上げる方は、紙芝居で言うと「話の流れは決まってないけど、とりあえず鬼を登場させたいから鬼を描こうかな」と筆を手にしているようなもの。

それでは相手の心を動かす紙芝居は作れないでしょう。

ビジネスにおける資料作成も同じです!

メモ帳に書き並べたストーリー構成を実際の資料にお絵描きすると、どうなる?と考えながら紙に描いて確認します。

「このページで伝えたいのは○○だから・・・。説明するには、こんな図がいいかなー」と、描いては消して描いては消してを繰り返します。

そのときにオススメな文房具は「プロジェクトペーパーとフリクションボールペン」です。

実際に紙に描いてみて「何か違うな」と思ったらすぐに書き直せるのがいいんです!!

パワーポイントで資料を作ると、細かいズレが気になったりフォントサイズはどうしよう等の本筋ではない部分に労力を費やしてしまいます。

それにプロジェクトペーパーに資料のラフ絵を描いたら資料の入れ替えを考えるのも簡単。

ペリペリっと切り離して紙芝居をするように順番を入れ替えるだけ。

詳しくは以下の記事で紹介しています!!

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資料作成のコツを掴んで生産性アップを!

最後に「資料作成のコツ」をもう一度まとめてみます。

資料作成のコツまとめ!

  • ゴールとストーリーラインが起点
  • メッセージありきでボディを考える
  • パワーポイント起動の前に手書きスケッチ

資料作成が効率的にできると、時間的な余裕も増えて、自分の考えやアイデアを練り上げる時間が増えるのです。

あなたのアイデアを現実に落とし込むことも、今回の記事でご紹介したコツを活かせば自由自在。

スピードも質もアップして、生産性が劇的に向上する未来をあなたも掴んでくださいね!

コンサルタントは考えることを伝えるために資料を作る

最後に持論ですが、パワーポイントを使った資料作成において、「単に作業が早い」のと「目的達成に効果的な資料を考えられる」ことは大きな差があります。

コンサルタントは「考える力」を武器としています。

あくまでも資料というのは考えた結果を伝えるためのツールでしかありません。

他人(主にクライアント)の代わりに資料を作成することもありますが、他人の頭の中で描かれている資料を作成するって実は凄いんですよ!!

相手の置かれている状況や資料を使うシーン・目的を想像し、目的を達成するための資料を「考える」ことは、そう簡単にできることではありません。

若手コンサルタントに意識してほしいことがあります。

言われたことをパワーポイントに落とし込むだけでは、高級文房具と揶揄されるコンサルタントになってしまうということ。

今回ご紹介したステップを経て「あなたなりの資料」を作ってください。

コンサルタント以外の方も、このステップを使いこなして、外部のコンサルタントに負けない資料を作ってやってください!

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