ポイントを押さえるだけで物事が上手くいくことってたくさんありますよね?
日常の会話やコミュニケーションも例外ではありません。
仮にあなたが上司で、部下のマネジメントや育成に悩んでいるとしたら。
フィードバックや面談という公式的な会話の場面はもちろんですが、日頃のちょっとしたポイントを意識するだけで結果が好転するかもしれません。
「褒める」=「承認欲求の充足」+「好意の返報性」
ちょっとしたポイント。
それは「褒める」ということ。
自分の身に置き換えてみてください。
あなたが上司に褒められると、どう感じるでしょう?
「褒められた!次も頑張ろう!」
「あの人の為なら、やってやるか!」
そう思いませんか?
次は、逆に私が部下を褒めたときの話です。
私なんかの褒め言葉や期待の言葉で「ありがたいお言葉、嬉しいです!」と部下が言ってくれました。
私も嬉しくなり、距離が縮んだ気がしました。
どうでしょう。
褒められると、もっとその行動をやりたくなりますよね?
裏を返せば、褒められる側の人間はその行動(=褒めるに値する行動)が認められているのです。
人間には「承認欲求」というものが存在します。
褒められることで、承認欲求が満たされると同時に褒めてくれた人に対して好意を抱くようになります。
そして「好意の返報性」という心理学でも有名な理論がありますが、好意を向けられると好意を返したくなるという心理法則も働きます。
つまり、
褒める = 承認欲求の充足 + 好意の返報性
となるのです。
結果的に、
- 相手が期待に応えてくれる
- あなたの好意に応えてくれる
- 相手が今よりもっと輝く
といったポジティブな結果をもたらしてくれます。
内発的動機付けを高めるため、褒めるときに意識したいポイント
今日は実際に褒めるとき、気を付けてほしいポイントをお伝えすることにします。
ポイントは3つです。
- 褒めどころの選択
- 褒め言葉の具体性
- 褒めるときの適切さ
この3つだけ気を付けてください。
では、各ポイントをもう少し詳しくお伝えします。
褒めどころの選択
これは「相手が褒めてほしい所」となります。
当たり前のことを書いてしまいました。
「相手が褒めてほしい所なんて分からないだろ。」
そう思ってしまう方もいるかもしれませんね。
そんな時は「努力の過程」を褒めてあげてください。
相手の立場に立って「自分だったらここを褒めてもらいたいな。」
そう思った部分が「褒めどころ」です。
もちろん、仕事の結果が良ければ褒めることも簡単ですし、褒められる側も褒められることを期待しているでしょう。
その時は「結果」も「過程」も褒めてあげてください。
しかし「仕事が上手くいかない・進捗が良くない」という時も「努力の過程」なら褒めることができます。
褒め言葉の具体性
上手く褒めるコツは「具体的な言葉で伝えること」です。
簡単な例でお伝えします。
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A:「君、何か良いよね。」
B:「君の元気な挨拶は素敵だね。」
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どっちが嬉しいか一目瞭然ですね。
具体的な言葉で言われると、「相手は自分のことをしっかりと見てくれている」という感覚が醸成されます。
それは「承認欲求」を満たすことにも繋がります。
褒めるときの適切さ
いつ褒めるかを見極めるのは一番難しいのです。
望ましいタイミングは「結果や成果を出した・知った直後」です。
褒める方は「今度、面談をやるときに褒めてやろう。」とずっと心の中に留めていても、時間が経ってから褒められては褒められる側としては実感が湧きません。
ですので、仕事の報告や資料をレビューしているタイミングで伝えてあげることが重要です。
上記のようなシチュエーションでない日常会話でも褒めるタイミングというのはあります。
タイミングを探るヒントは、傾聴です。
相手の話を聴いてください。
そうすると気付いてくる変化があるはずです。
相手のトーンや口調が変わったその瞬間がベストなタイミング。
相手の笑顔が輝いたその瞬間です。
話を聴いて、その瞬間を引き出してみましょう。
あなたへの宿題
今日はあなたに1つ宿題を出します。
それは、「1日1回相手を褒める」ことです。
どこでも大丈夫です。
服装、髪型、話の内容、選んだ飲み物。
何でも良いです。
とにかく褒めてみてください。
宿題を出した理由は、あなたが褒めることに慣れてもらいたいからです。
自然と褒めることができるまでは意識的に続けてくださいね。
「場所」と「人」を変えて褒める!
さて、更に相手との関係性が改善する褒め方のコツがあれば良いですよね?
そんなコツもはお伝えします。
それは、「場所」と「人」を変えることです。
少し特別な「場所」で
会社での会話を例に出します。
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あなたは若手社員。
いつもの自分のデスク。
係長がやって来てこう言いました。
「お前のアイデアがあったから契約取れたよ。」
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これだけでも、言われた本人は相当嬉しいです。
ここで、少しシチュエーションを変えてみましょう。
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ランチに行こうと係長に誘われました。
そこで、ランチを食べながら、
「お前のアイデアがあったから契約取れたよ。」
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これだけで大きな違いがあるのです。
本当に?
あなたがそう思ったなら、ぜひやってみてください。
いつもはチェーンの喫茶店。
今日はオシャレなカフェ。
オシャレなカフェに行ったら、テンションが上がりますよね。
かなりのコーヒー嫌いやカフェで振られた経験のある人は除いて。笑
非日常空間で褒められる。
環境と言葉の相乗効果これが場所を変える力です。
「第三者」が褒めていたと聞くと・・・
そして、「人」も変えましょう。
これは、権威を用いた方法です。
職場で言えば上司になります。
偉い人に褒められたら嬉しいですよね。
相手より偉い人の権威を借りて褒めるのです。
そして、人は第三者を介して評価や評判を聞いた方が信憑性が増すという「ウィンザー効果」という心理法則も働いています。
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先ほどの例で言うと、
「お前のアイデアがあったから契約取れたって、部長が仰っていたぞ。」
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係長よりも上の役職である部長の言葉。
部長の言葉を係長が伝えてくれた。
なんだか2人に褒められた気分にもなりますよね。
あなたがこの社員なら、どんな感情を抱くでしょうか。
逆に、あなたが周りの人にこのコツを使ったら。
その人は、あなたにどんな感情を抱くでしょうか。
「場所」と「人」を変えてみてください。
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